こんにちは!Naoです!
今回は前回の業界分析に引き続き、
企業分析とは何かということについてご説明していきます。
業界分析と同時に企業分析もやっておくと非常にメリットの大きいものになっていますので、ぜひやってみてください。
目次
企業分析をする理由
企業分析とは、自分の興味のある企業がどのような企業なのかを調べることです。
前回の業界分析よりもより深く企業を調べていく作業になります。
これをやることによって、その企業についてよく知れるので、面接において非常に有利になります。
業界分析と並行して行うことで、なぜその業界なのか、その中でもなぜその企業を選んだのかということが明確化できます。
これを志望動機にすると納得感があり非常に強いです。
また、説明会の話やパンフレットの話だけで企業を判断しようとすると、どの企業も良いことしか言わないので、どこが良い企業かわからなくなってしまいます。
客観的な事実から企業を調べることによってその企業が本当に良い企業なのかどうか知ることができます。
良い企業とは?
みなさん「あの企業は良い企業だよ」という言葉を聞いたことはあるでしょうか?
しかし、良い企業とは一体どんな企業なのでしょうか?
その言葉を言って人とみなさんの価値観がずれていた場合、その人にとって良い企業でも。みなさんにとっては良い企業ではない可能性があります。
良い企業の基準は人によって異なりますが、良い企業を見抜くために気をつけたほうが良いポイントを2つ説明します。
数字に注目する
一つ目のポイントは数字に注目することです。
数字とは売上高や利益率などのことです。
数字は客観的な事実を伝えてくれるので、比較がしやすくなります。
数字を使わないで比較をする場合、何を基準にするかによって内容が大きく変わってしまいます。
例えば、「自分と波長が合う良い人が多い企業」という基準で比較してしまうと大失敗するでしょう。
実際に働く際に波長が多い人と働けるかどうかわからないからです。
もちろん数字だけで判断することは非常に危険なことなので、自分の直感や知り合いの噂なども考慮に入れるべきではあります。
ビジネスモデルを意識する
ビジネスモデルとは、企業が誰に何を売ってどのように儲けているのかという仕組みのことです。
売上や利益をどうやって出しているのかという構造を表します。
例えば、アパレル系の企業はどのようなビジネスモデルだと思いますか?
ひとくちにアパレル業界といっても、セレクトショップと服を作っている企業ではビジネスモデルが異なります。
セレクトショップでは、生産者から服を仕入れ、それを消費者に販売しています。
一方、生産者は材料を仕入れ、服を製作したらそれをセレクトショップに販売します。
その会社が直営店を持っている場合を除いて、このタイプの企業が直接消費者に服を販売することはありません。
生産者はセレクトショップに服を販売し、セレクトショップはその服を消費者に売っています。
取引相手が異なるのです。
同じアパレルといっても全く違うのです。
ビジネスモデルの違いはみなさんの生活にも影響を与えます。
取引相手が消費者の場合をB to C、取引相手が企業の場合をB to Bと言います。
例えば、B to Bの場合、取引相手が企業で、企業は基本的に土日休みなので、休みも土日になる可能性が高いです。
一方、B to Cの場合、客が来やすい土日の方が儲けやすいので、土日に休みはありません。
ビジネスモデルの違いによって休日が異なるのです。
もちろん、取引相手が土日も営業している企業であれば、B to Bでも土日勤務の可能性はあります。
しっかり企業分析をして、このような情報を知ることによって、自分がどのような生活に身を置くことになるのかはっきり知ることができます。
企業分析の方法
実際の分析方法について、具体的な方法をご説明します。
私のオススメする方法は、企業の数字をベースに企業同士比較する方法です。
それをすることによって相対的にどちらが良い企業かということを見抜くことができます。
その時にどんな情報を対象にすべきかは人によって異なりますが、参考までに私が実際に使っていたデータをご紹介します。
設立年
設立年が若い会社は収益基盤がまだ整っていない可能性があるので、設立してから何十年も立っているような会社に比べると、リスクがあります。
売上高推移
直近の5年間くらいで、売上高がどのように推移しているかどうかということです。
理想は売上高が右肩上がりになっている企業です。
売上高が下降しているような会社は危ないですし、上下しているような会社も危険です。
経常利益率推移
経常利益とは、企業が稼いだ粗利益から給料や研究費などを引いた利益額のことで、その企業にどれだけの余裕があるかということを示しています。
企業の利益を見るときはこの経常利益を見ることが一般的なので、覚えておいてください。
その額よりも%が重要です。
比率が一定、もしくは上がり続けることが理想です。
下がっている場合はだんだん余裕がなくなってきていることを指します。
上場企業の平均経常利益率は約3%前後と言われています。
一つの基準にしてください。
平均年齢と平均年収
平均年齢が40歳くらいで平均年収が500万ほどだと、40歳になるまで500万円ももらえないということが予想できます。
自分が何歳の時にどれくらいの年収が予想できるかという指標になります。
自己資本比率
自己資本比率は返済する必要のない自己資本が、資本調達の全体のどれくらいかということを示します。
これが小さいほど、他の資本が会社の経営に携わっていることになり、非常に不安定な経営になります。
資本とはお金と思ってもらって構わないです。
ただ、これは業界によって平均が異なるので、業界平均に比べてその企業はどれくらいなのかということを知る必要があります。
企業分析のツール
私のオススメする企業分析のツールは3つです。
会社四季報
会社四季報は企業のを分析する上で、最も効率的に情報を集められる優秀なツールだと私は思います。
会社四季報は掲載企業から広告料をもらっていないので、事実のことしか書きません。
そのため、乗っている数字データは信用できます。
それを各会社ごと同じフォーマットでまとめてくれているので、非常に有能です。
ページはやたらと多いので見にくいとは思いますが、見方さえ押さえればこれほど便利なツールはありません。
IR情報
企業のIR情報も信頼できるツールです。
ただし、会計の知識がないと貸借対照表や損益計算書を見てもよくわからないと思います。
そこで、投資家向けの説明会資料をみるとわかり易く乗っているので、ぜひ参照して見てください。
注意していただきたいことは、IRは基本的に上場企業しか情報を公開してないということです。
日経新聞
日経新聞はビジネスマンもよく見るマスメディアです。
書いてあること全てを信用できるわけではありませんが、出てくる情報は生のもので、非常に役立ちます。
企業のことについて知るだけであれば日経新聞も参考にしても構わないでしょう。
安定性を見抜く方法
次に企業の安定性という問題についてご説明します。
誰しも自分の入るかもしれない企業が倒産するのは嫌だと思います。
そこで、企業自体の安定性がどれだけあるかということが非常に重要になります。
誰もが気になる企業の安定性の見抜き方について、私も愛用していた方法をご説明します。
収益構造から見抜く
まずは収益構造から安定性を見抜きます。
どのように利益を得ているかを知ることで、企業の安定性がわかります。
売上の出し方は主に2種類あります。
フロー型をストック型です。
ストック型の方が安定した売上を出せるため、安定した企業であると言えます。
フロー型収益構造
フロー型とは売り切り型の販売を行なっている企業のことです。
例えば、家電は基本的に購入するときにしか支払いが発生しません。
10万円のテレビがあれば、それを購入するときにしかお金を払う必要はないのです。
このタイプの企業はずっと営業・販売活動をし続ける必要があります。
売れる時は一気に儲かりますが、売れない時はとことん売れません。
そのため一度売れなくなってしまったり、しばらく売れなくなると売上を上げることができず、業績不信に陥ります。
このようなリスクを抱えています。
ストック型収益構造
ストック型は月額の使用料を払うようなビジネスをしている企業のことです。
例えば、アマゾンプライムは会員になるためには、月額で費用がかかります。
加入するときに一括で払うことはありません。
しかし月額で払い続けることによって、その間はサービスが使い放題になります。
このタイプの企業は会員が集まるまでは非常に苦しいですが、会員がある程度増えてくるとその分売上も勝手に増えていきます。
解約されるというリスクはありますが、安定した収益構造のもとでビジネスをすることが可能です。
自分の入りたい企業がどのような収益構造をしているのかによって安定性は異なるので、ぜひ分析してみてください。
経常利益率から見抜く
基本的に企業は現金があれば潰れることはありませんが、現金がないと倒産のリスクが高くなります。
現金をどれだけ持っているかという指標が経常利益率です。
企業の規模によって利益の額は異なるので、額だけでみると間違いを起こします。
%で見る方がより正確な捉え方ができます。
たとえ、利益額が少なくてもその比率が高ければ、お金を持っていることに変わりはありません。
今回は企業分析についてご説明してきました。
皆様のご参考になれば幸いです。
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